Litmus / Andrew Kidman (DVD)
NEW パッケージDVD”リトマス” + "ゴースト・アー・コーリング" フィルム&ミュージック : アンドリュー・キッドマン 2枚組みDVD 限定紙ジャケッ仕様 品番 UD-4052 価格 ¥5,900 (消費税込み) カルトサーフフィルムと語り継がれる97年の名作 「リトマス」に、2007年度作品「ゴースト・アー・コーリング」(27分)を 加えた2枚組みDVDディスク。 出演 デレク・ハインド、ウェイン・リンチ、トム・カレン、ジョー・カレン マーク・オクルーポ、ジョエル・フィッツジェラルド、ミッキー・ドラ 他。 「リトマス」簡単解説 冒頭には1966年世界チャンピオンのナットヤングの名言が引用される。 I wish that when they asked us “What is Surfing?, I would have said it’s a spiritual activity, and not just a sport, because that’s what put us on the wrong track 『「サーフィンとは?」と尋ねられたら、只のスポーツではなくスピリチュアルな活動と答える。 その訳は我々を悪い道へ追いやったからだ。』 当時はオーストラリアでさえ一部のマニアにしか知られなかった理由は至って簡単である。生産本数が少なく、 宣伝活動もしなかったからだ。しかし「リトマス」は一部のサーファーからの強い支持を得て、年を追うごとに認知 され、現在ではカルト的存在として多くのメディアが絶賛するに至った。 日本でも「リトマス」は一部のサーファーから熱狂的支持を得始めると、 2006年にはグリーンルームで上映されメインストリームで注目されるようになる。 このように1997年に発表されたサーフィンフィルムが12年を経てなお売れ続けているには、 サーファーの心に触れる共通の何かが存在するであろう。 様々な時代のサーフボードにのるデレクハインド、シングルフィン/ノーリーシュのトムカレン、 ミッキードラのジェフリーズベイ、シングルフィンのジョエルフィッツジェラルド。 流行のトランジッションボードへの方向性をすでに1997年に見出していたのだ。 つまりコンテストに勝つためではない個々のスタイルを磨き完成させるためのサーフボードである。 それらは時代を超越したビヒークルであることを、アンドリューは12年前に「リトマス」で訴え、 それは現在の主流にもなりつつある。 リトマスに付いては、以下をご参照下さい。 www.ozartsurf.com/introduction/interview/interview_top.htm www.litmus.com.au 「ゴースト・アー・コーリング」 「リトマス」から12年、2003年「グラスラブ」を経て、2007年アンドリュー・キッドマンがNALUのために初の ショートフィルム「ザ・ゴースト・アー・コーリング」を制作した。 NALU−S編集長 −まさか引き受けてくれるとは思わなかったけれど、30分の作品を制作した理由は? AK―深い意味はないよ。たまたまタイミングが良かった。レコーディングが終わり、次に取り掛かる本の制作までに何かをしたかった。しかもNALU初のDVD、これは楽しい仕事だった。 NALU―その「ザ・ゴースト・アー・コーリング」のコンセプトは? AK―エジュアードと私が共同制作したフィルムのモンタージュさ。「リトマス」で使用しなかったウェイン・リンチとデレク・ハインドのシーンは今まで発表する機会がなかった。だからこの場で紹介できてとても嬉しい。新しく結成したバンド“ブラウンバーズ・フロム・ウィンディーヒル”のサウンドともとても上手くシンクロしたと思う。 NALU―「リトマス」の頃から誰もが同じようなショートボードに乗ることに批判的だったね。そして10年前に予言し通りにフィッシュやシングル、様々なボードが一般化した。本作を見ると今はマシンシェープに批判的だけれど? ANK―ああ、その通りさ。様々な意見があって当然だと思うけれど、僕自身がマシンシェープは好きじゃない。サーフィンに対する考え方の違いだよ。 ジュニア時代のアンドリューはシドニーのニューポートビーチで頭角を出しプロへの道の選択も出来た。しかしサーフィンに戦いや金銭を持ち込むことに賛同せず、ウェーブス・マガジン編集を経て1995年マーク・サザーランド等とバンド“ヴァルダスティー・エクスペリメント”を結成、「リトマス」のサウンドトラックのオリジナルを制作した。2002年には初のソロアルバム「ザ・スペース・イン・ビットウィーン」をリリース、「グラスラブ」へサウンドの布石となる。 2007年、ニール・パーチェス・ジュニア等と結成したバンド“ブラウンバーズ・フロム・ウィンディーヒル”はバイロンでアルバム“スリー・セイルス・トゥー・ウィンド”を録音、南オーストラリアのアデレイドでミックスダウンして完成に至った。ニール・ヤングを髣髴させるロックとフォークが交錯するサウンドは70年代風でもあるが、新鮮でもある。そもそもサーフィンミュージックとは?アンドリュー曰く「サーファーが海や日常を音で具象化するアート」つまりサーファーがサーファーのために創造する音楽である。 NALU―最初の作品「リトマス」から10年(2007年時)が経つけれど、あの頃から自分で演奏して歌いサウンドトラックを制作しているね。音楽へのこだわりは人一倍強いようだが、サーフィンフィルムと音楽にはどんな関係があるのか? ANK―自分が制作するフィルムのために自分自身で音楽を創るのは楽しいよ。理由は編集する時に音と映像の両方を完全に把握することが可能になる。その結果、繋ぎ目のないものが出来上がる。考えながら見ることなしにね。NALU―大部分のフォルムメーカーは音楽が大切だと知りつつもそこまではしない。なぜそんなに音楽に熱心なの?自分がそうしたからさ。曲を書くことで自分の考えをはっきりさせることが出来る。音楽を言葉の感情を呼び覚ます。音楽に最大限の労力を今後も注ぐつもりだ。でもバンドを持ち他のミュージシャンとやることはフルタイムジョブが必要とされる。いつも友達に無償だけれど一緒に演奏することを頼むわけにはいかない。誰もが家族を養わなければいけないし制限がある。だからこそ一緒に演奏することはいつだって最高に楽しい。もっとやりたいね。 NALU―家族と言えば昨年2児が生まれたそうだけれど、毎日の生活はどんな感じ? ANK―先ずは子供達の面倒を見るのが最優先だね。次に仕事、運が良ければサーフィンさ。 今は子供達との時間が一番大切なんだ。今しかないからね、 ニーチェは「ツァラトゥストラはかく語りき」で「人類は次への架け橋に過ぎない」と言っていると理解するが、まさに子育てほどクリエーティブなことはないのかも知れない。より良い環境を求めてシドニーからバイロンへ引越し子育てに専念にするアンドリューを見ていると、つくづくそう感じる。人生そのものが創造だからアートが生まれるのであろう。 ANKインタビュー
(c)2008 www.ozartsurf.com All rights reserved.