A Matter of Style
“A Matter of Style” ア・マター・オブ・スタイル 完全オリジナル盤、初のDVD化 1975年度 USA Steve Soderberg Film 制作 全75分 「スタイルの重要性」 サーフィンにおける「スタイル」の重要性にスポットを当てた「ア・マター・オブ・スタイル」は、1970年代に制作された作品の中でもトップクラスにランクされている。 USAはもとより日本でも公開され大ヒットした。当時を知るサーファーにとっては懐かしく、初めて見る者は新鮮で個性的なサーフィンを感じ取るであろう。 プロサーフィン組織がスタートしたのは1976年だが、その僅か数年前ハワイアン・サーフィンは世界の頂点にあった。その中心的人物はジェリー・ロペスとラリー・バートルマン、最大級のパイプラインとサンセットビーチを独自の完成したラインで滑る2人のサーフィンは今を持っても越えられない普遍的スタイルで、まさにマスターである。 「ハワイVSオーストラリアの図式」 オアフ島のノースショアーにおけるハワイアンとオーストラリア勢の戦いは鮮烈だった。サンセットビーチのハングテンプロは歴史的大波で開催され、AUS勢を迎え撃つハワイアンはホームブレークで熱狂的なラインを走るBK、「ミスター・サンセット」の異名を持つジェフ・ハックマン等、世界一強力なローカルの一団だった。AUS勢はカールの真下でスナップバックを完成させたイアン・カーンズ、ピンクのボードでソウルアーチを描くピート・タウンネント、そして天才マイケル・ピーターソン等だ。 そんな中でも群を抜いて目立つのが18分30秒過ぎに登場するマイケル・ピーターソンのランディングである。これはサーフィン史上で「歴史を変えた1本」である。大波をレイトテイフオフでメイク、完璧なボトムターンからロングチューブに入りメイクする。当時ハワイで開催されたコンテストで超稀な10点満点の付いたライディングである。また最大級のパイプラインでマイケル・ピーターソンはローカルのベン・アイパ等に追い詰められ、当時は誰も行かなかった逆の方向、バックドアへ走りメイクした。ここにバックドアの名は世界に広がった。 「カリフォルニア」 カリフォルニアのシーンではフィッシュボードにのるデビッド・ヌヒワが新鮮だ。ハワイとは異なるマニューバーを追求するショートボード革命時後期のラインである。ヴェトナム戦争が終焉を向え、カルフォルニアに平和が戻ってきた時代である。ビールを1リットル飲んでサーフィンする奇妙なコンテストではドナルド・タカヤマが伝説のノーズライディングを披露、10フットのウェッジのバックウォッシュに挑戦するボディーボーダー等、カリフォルニアのライフスタイルを映し出している。 「限界を押し広げる」 パーフェクトなロッキーポイントのレフトでマニューバーを進化させるジェリー・ロペス、ライトのスーパーロングチューブを次々と潜り抜ける若き日の天才マイケル・ホー、オフザウォールのチューブの中を海老のようにしなるショーン・トムソンも当時は10代と若い。ホノルアベイのパーフェクションを滑るローカルサーファー、20フットプラスのワイメアベイ、そしてオーストラリアン・アタックを代表するウェイン・ラビット・バーソローミューのパイプラインとサンセットでの歴史に残るセッションを鮮明に残している。「フリーライド」「チュブラースウェルズ」でも同じ日の同じライディングが撮影されている歴史的1日である。サーフィンのマニューバーが最も急速に進化した70年代半ば、その中心的サーファーのベストな瞬間を映し出している。そしてそれはドラマテックなストーリーである。 サウンドは、ジミ・ヘンドリックス、サンタナ、デオダート等、70年代のロックからフュージョンへ移行する時期の楽曲で固められている。またJJケール等のブルージーな演奏もソウルフルなサーフィンを盛り上げる。 出演サーファー : ジェリー・ロペス、ラリー・バートルマン、BK、マイケル・ピーターソン、ウェイン・ラビット・バーソローミュー、ショーン・トムソン、ビル・ハミルトン、ジャッキー・ダン、デビッド・ヌヒワ、ローリー・ラッセル他。 ロケーション : ハワイノースショアー、ホノルアベイ、カリフォルニア マイケル・ピーターソンについてはコチラ
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