1967年“Hot Generation”
ホット・ジェネレーション
1時間15分
主演 ナット・ヤング、ウェイン・リンチ、テッド・スペンサー
出演 ボブ・マクタビッシュ、リノ・アベリラ、ディック・ブリューワー、ミジェット・ファラリー、ボビー・ブラウン、ロドニー・サンプター、ケヴィン・ブレナン、キース・ポール、ジョージ・グリノフ、ラッセル・ヒューズ、ピーター・ドリュエン、ラッセル・ヒューイ、
ショートボード革命前夜の1966年から67年を映し出している。ナット・ヤングがサンディエゴのワールドタイトルを、9’4”通称マジックサムで優勝するシーンが見られるが、ショートボード革命という呼び方が初めてされた瞬間である。この革命の立役者のジョージ・グリノフとボブ・マクタビッシュも登場する。サーフボードは9フット以上、ファッションはアイビーだ。先ずはロングボーダーの聖地オーストラリアのヌーサの長いライトハンドのポイントブレークに始まり、バーレイヘッズと続く。カリフォルニアのロングボードから、独自の方向に進み出すオーストラリアのサーフィンは実験的で面白い。バイロンベイの庁ロングウェーブのザ・パスやワテゴビーチのレフト、タロウビーチでのボブ・マクタビッシュが完成したばかりのファンタスティック・プラスティックマシーンを披露する。
ナット・ヤングら一行はスイスから フランスのギタリーで最高の波に当たる。オイルフェイスのオーバーヘッドのレフトとライトに、ほんの少し短くなり始めた’ロングボードが描くラインは完璧である。さらにポルトガル、スペインでも波に当たり、多くのローカルサーファーを驚かせている。サーフィンだけでなく67年という激動の始まりの時代に、進化し始めるサーフカルチャーも興味深い。
オーストラリアに戻り、ヌーサからベルズビーチまでの2200キロのサーフトリップ、67年大波で開催されたベルズビーチのコンテストのファイナル、ミジェット・ファレリーVSナット・ヤングは圧巻だ。2人の異なるスタイルは熱狂的でいながらエレガンスだ。
1967年、伝説のハワイ・ホノルアベイはハイライトであろう。完璧な波と時代を変えるサーファーとシェーパーが集まっていた。だから伝説なのだ。ハワイのディック・ブリューワーとオーストラリアのボブ・マクタビッシュの出会いこそ、ショートボード革命で始まりである。ブリューワー、リノ・アベリラ、ナット・ヤング&ボブ・マクタビッシュ、テッド・スペンサー、ジョージ・グリノフのマットでのパーフェクトライドなど、マニアでなくとも必見だ。今まで写真や物語しか知らなかったクラシックなシーンこそ、サーファーの財産であろう。
サウンドはオーストラリアのロックバンド、ザ・サンセッツがフィルム用に制作したロック。